初頭効果とプライミング効果

初頭効果~第一印象は大切?


新聞見出しと投資家心理では、見出しのつけ方による心理的影響を述べましたが、同じ単語を使っても、単語の前後を入れ替えると受ける印象が違ってくることがあります。


初頭効果(Primacy effect)というのは、最初に述べられた言葉のほうが、後から述べられる言葉より、人に強い影響力を与えることを言います。例えば、グループAに、これから紹介する佐藤さんは、「頭がよく、勤勉で、批判的で、思いやりがない人」と言います。一方、グループBには、「思いやりがなく、批判的で、勤勉で、頭がよい人」と紹介します。実験によると、使った単語は同じでも、グループAのほうが、佐藤さんに対し良い印象を持つことが分かっています。これを初頭効果と言います。

M自動車の決算発表
A:最終利益200億円の黒字確保、増益幅縮小。
B:増益幅縮小、最終利益200億円の黒字確保。

ISM製造業景気指数
A:景気判断の分かれ目となる50を上回る。過去最大の落ち込み。
B:過去最大の落ち込み。景気判断の分かれ目となる50は上回る。

もし取引時間中にAとBの見出しが端末に流れたら、内容は同じでもAのほうが印象が良く、Bのほうがネガティブな反応になりやすいと言えます。

人間は第一印象に大きな影響を受けやすく、その後に続く情報には注意が散漫になる傾向があるのです。これとは逆に、後から述べられた言葉のほうがより強い印象として残る、新近効果というのもありますが、最近の高速取引では、内容を精査する時間などないので、第一印象のインパクトが強い、初頭効果の影響をより受けやすい環境になっていると言えます。また、初頭効果はそれに続く情報にも影響を与えます。例えば、最初にポジティブな言葉を受けると、それに続く情報もポジティブに捉える傾向にあり、逆に最初にネガティブな言葉を受けると、それに続く情報もネガティブに捉える傾向にあります。これをプライミング効果と言います。




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