時間経過と共に感じ方が違ってくる感応度逓減

プロスペクト理論~感応度逓減~


感応度逓減とは聞きなれない言葉だが、簡単に言うと同一の出来事でも、時間経過と共に感じ方が違ってくる事を言う。

下の図を見ると感応度逓減は、リファレンス・ポイント(ここでは株を買った値段とする)から相対的な利益が離れるほど、価値関数の値が小さくなっていることが分かります。つまり相対的な利益(損失)がリファレンス・ポイントから離れるほど人間は鈍感になっていくことを表しています。 

感応度逓減は日常生活でも見ることができます。好きな人との初デートは誰しも心が踊るものですが、何度もデートをしているうちに、当初のようなときめきは次第に無くなって行くのと同じです。
プロスペクト理論の感応度逓減
相場において感応度逓減はかなり重要な問題となってきます。図の左側の関数の傾きが急なのは、損失回避的と呼ばれる現象で、同程度の利益より損失の方が過大に評価され、心理的な影響が大きいことを表している。これは株式市場において、例えばあなたが1000円で購入した株がいきなり900円に下落したら、大きく動揺すると思いますが、その後もさらに下落を続けて500円から400円下落しても、感応度は逓減され動揺は無くなっていることを示している。考えて見れば、これはかなり恐ろしいことである。もっともこの感覚は絶対的なものではなく、かなり個人差があり一概には言えませんが。




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