共通差効果(Common Difference Effect)

共通差効果~時間が人の判断に影響を与える



同一の出来事でも、時間経過と共に感じかたが違ってくるのは、感応度逓減で解説したが、意思決定を下だす前の現在をリファレンス・ポイント(中立点)として考えて見よう。
共通差効果の実験1
学生を使った実験では、82%の人が(1)今すぐに100万円もらうを選択しています。人は本能的に将来手に入れられる可能性のある不確実なものより、すぐに手にできるものを好む傾向にあるので当然と言えます。

共通差効果の実験2
同じ学生を使った実験では、63%の人が(2)の210日後に110万円もらうを選択しています。これは180日と言えば6ヶ月後なので、そんな先のことであれば210日(7ヶ月)と大差なく感じてしまったのでしょう。


マネーこの実験で注目して欲しいのは、実験1、実験2ともに時間の差は30日間と同じところです。実験1の場合、30日待つだけで10%の高利回りを手にできるにも関わらず、82%の人がそれを放棄してしまったのです。これは10%の利回りより、30日の待ち時間の方をリスクと考えたのでしょう。しかし、時間軸を長くした実験2では、30日遅れても10万円多くもらおうとしているのですから、矛盾していますし、合理的ではありません。この実験から、時間が人の判断に影響を与えていることが分かり、現在というリファレンス・ポイントから離れれば離れるほど、時間の重要性が低下していくこともわかります。これを共通差効果(Common Difference Effect) と言います。

つまり人は、感応度逓減により、リファレンス・ポイントに近い時間は過大評価し、リファレンス・ポイントから遠い時間は過小評価する傾向にあると言うことです。投資において時間と言う概念は軽視されがちですが、実は私たちの判断に大きな影響を与えているのです。また、投資家の心理状態におきかえると、目先のリスクやリターンを過大評価し、将来予想されるリスクやリターンは過小評価してしまっているとも言えます。




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