投機家(Speculator)の本来の定義は「将来の危険(リスク)を察知し、それに対応する人」

投機家(Speculator)とリスク



現在、投機家(Speculator)と言えば、短期で利鞘(りざや)を稼ぐ連中という意味で、どちらかと言えば世間ではネガティブなイメージの方が先行している。しかし本来、投機家(Speculator)という言葉は古代ローマ語のSpecula(スペキュラ)が元になっている。

見張り塔ローマ帝国の書物によると、スペキュラは戦略上重要な地点に立てられた見張り塔のことであり、迫り来る危険(リスク)を察知し、それを速やかに伝達するために使われた。つまり、投機家(Speculator)の本来の定義は「将来の危険(リスク)を察知し、それに対応する人」という意味である。

投機に絡むリスクは、世間で言われるリスクとは少々乖離している。例えば、誰もが認める腕のいい大工職人は、半年後も1年後もやはり腕のいい大工職人である可能性が高いが、投機の世界では事情は異なる。天才辣腕トレーダーと言われていた人が、半年どころかほんの2~3日ですべてを失い、ただの大莫迦者に転落することも決して珍しいことではない。マーケットで物事が進むスピードは、数日、数時間、あるいは数分という単位である。マーケット参加者は、投機家(Speculator)本来の定義 「将来の危険(リスク)を察知し、それに対応する人」に立ち戻り、冷静に用心深く市場を俯瞰することも必要である。自己過信は禁物と言える。




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